ちょっと使ってみた感じだと、不要なサービス、アニメーション等を停止した状態で動作はwindows7より重めな印象。
CPUの貧弱なX60sはそれが顕著に感じられる。
とくに描画関連は確実に重く、エクスプローラーを表示させてウィンドウを掴んでグリグリ動かすとカクついてしまう。(ウィンドウの中身は非表示)
R61は描画やメニュー表示では比較的キビキビした印象はあるが、ソフトの起動や処理でWindows7より待たされる。
Windows10の無料アップグレードが開始された頃よりは軽く感じるけど、ThinkPad X60sとR61はたまにしか使わないからWindows7のままで使うかWindows10にするか迷うところ。
以下、Windows10インストール時の内容や別途インストールしたドライバー、動かない機能と対策などを記載しておく。
HDDの初期化とWindows10インストール
Windows10では、大規模アップデート時に回復パーティションの容量不足で新たな回復パーティションが作成されるなど問題があるようなので、クリーンインストール時に回復パーティションが十分となるように最適なパーティション構成を作った。
【参考サイト】
上記サイトを参考に以下のようにパーティションを作成した。
- パーティション1、ESP::512MiB
- パーティション2、データ:容量が少ないストレージならこのパーティションは作らない
- パーティション3、Windows:パーティションを拡大・縮小する可能性があるので最後に配置(Cドライブ)
- パーティション4、回復:3072MiB:推奨1GiB×2+念のため1GiB
具体的なコマンドは以下の通り。
パーティションサイズは1MB=1024MiBで入力する。
- Windows10のインストールUSBメモリで起動する。
- インストールディスクの選択が表示されたら、「Shift+F10」を押してコマンドプロンプトを起動。
- ■ディスクの初期化
diskpart
select disk 0
clean
■ESPパーティションの作成
create partition efi size=512
format quick fs=ntfs label="System"
■データパーティションの作成(250GBのパーティションを作成した場合。作成しない場合は次のパーティション作成へ)
create partition primary size=256000
format quick fs=ntfs label="Data"
■Windowsパーティション、および回復パーティションの作成
create partition primary
shrink minimum=3072
format quick fs=ntfs label="Windows"
create partition primary
format quick fs=ntfs label="Recovery"
set id=27
最後に「list volume」、「list partition」と入力し、パーティション内容を確認。
問題なかったら、コマンドプロンプトを終了。
exit(diskpart終了)
exit(コマンドプロンプト終了)
- インストール場所の選択画面に戻る。
- Windowsパーティションを選択し、インストールを開始。
ThinkPad X60sにWindows10をインストール
オフラインでWindos10をインストールしデバイスマネージャーを見ると、以下3つのトライバーが当たっていない。
- ビデオコントーラー:PCI\VEN_0086&DEV_27A6&SUBSYS201A17AA&REV_03
- Infrared Port(赤外線ポート):ACPI\VEN_IBM&DEV_0071
- Power Management Device:ACPI\VEN_IBM&DEV_0071
この状態のままネットにつなげると、ビデオコントローラーとPower Management Deviceに自動でドライバーがインストールされる。
ビデオコントローラーのドライバーはWindows7で入れていたバージョンよりも新しいものがインストールされた。
赤外線ポートはドライバーが探せないらしい。どうせ使わないのでBIOSからInfrared PortをDisabled(Hide)にしてデバイスマネージャーから消した。
Windows7時代のドライバーをインストール
このままでも問題なく動いているようだが、Windows7で使っていたドライバーを続いてインストールする。
- チップセットドライバー「g1ic09wj.exe」をインストール。
セットアッププログラムの開始までかなり時間がかかるので、しばらく待つこと。(タスクバーにセットアッププログラムのアイコンがでている)
インストールが完了すると、デバイスマネージャーのシステムデバイスに新しいデバイスがいくつか追加される。
- SATA AHCIコントローラードライバーは「標準SATA AHCIコントローラー」が使われているので、これをインテルのドライバーに変える。
Windows7で使った「Intel Rapid Storage Technology Driver_9.6.0.1014」のZIPファイルを解凍。
デバイスマネージャーで「標準SATA AHCIコントローラー」のドライバー更新。
「コンピューターを参照してドライバーソフトウエアを検索」を選択。
解凍したドライバーのフォルダーを選択してOK。
再起動を促されるので再起動。
SSDでこのドライバーに更新した場合、書き込み速度が極端に落ちることが分かった。 SATAドライバーは「標準SATA AHCIコントローラー」のままで使うのが正解。 そのことを記載した記事と速度測定結果を以下に公開した。
ThinkPad X60sとR61にWindows10 バージョン1909をインストール - SSDは標準SATA AHCIコントローラーで
- オーディオドライバー「SoundMax Audio Software_6.10.1.7255_7ka216wj.exe」をインストール。
機能していないもの
この時点でWindows7で機能していたが使えなくなったものは以下の3つ
- トラックポイントのセンターボタンスクロールが効かない。
EdgeやWindows UIなどでセンターボタンのスクロールが効かない。ChromeやFirefoxなどはOK。
- 輝度調整・音量のオンスクリーンが表示されない。(輝度調整はWindows10標準のものが表示される)
- バッテリーの閾値設定
■「トラックポイントのセンターボタンスクロールが効かない」の対策
以下のサイトを参考に他機種のドライバーを強制的にインストールする。
【参考サイト】
- Synaptics ThinkPad UltraNav ドライバー (Windows 10 32bit, 64bit)「gggr06ww.exe」を以下からダウンロード(対象機種は違うが使えるらしい)
https://support.lenovo.com/hn/ja/downloads/ds103454
もしくは
https://pcsupport.lenovo.com/jp/ja/products/laptops-and-netbooks/thinkpad-x-series-laptops/thinkpad-x220/downloads/DS103454
ダウンロードできるドライバーは同じ
- ダウンロードが終わったら実行。ドライバはインストールしなくていい。(展開だけ)
- デバイスマネージャを開き、PS/2 TrackPointのプロパティを開く。
- ドライバータブの「ドライバーの更新」をクリック。
- 「コンピューターを参照してドライバー ソフトウェアを検索します」をクリック。
- 「コンピューター上のデバイスドライバーの一覧から選択します」をクリック。
- 「ディスク使用」をクリック
C:\DRIVERS\WIN\UNAV\WinWDF\x64 を指定(64bit)
C:\DRIVERS\WIN\UNAV\WinWDF\x86 を指定(32bit)
- Synaptics Pointing Device を選択
- ドライバーの更新警告が出るが気にせず「はい」
- 更新完了後はパソコンを再起動
■「輝度調整・音量のオンスクリーンが表示されない」の対策
Windows7で使っていたドライバーをインストールすると機能したが、輝度調整ではWindows10標準のものとThinkPadのものが表示され鬱陶しい。
後日、PCを起動したらオンスクリーンが表示されなくなっていた。
輝度調整はWindows10標準で表示されるので、音量オンスクリーンはあきらめる。
■「バッテリーの閾値設定」の対策
Microsoftストアから「Lenovo Vategeアプリ」をインストール。
Vategeアプリを起動し閾値設定項目があるので、そこで設定する。
ThinkPad R61にWindows10をインストール
ThinkPad R61でWindows10インストール時に当たらないドライバーは以下
- USB\VID_147E&PID_2016&REV_0001(Fingerprint Sensor)
- PCI\VEN_8086&DEV_2A03&SUBSYS_20B517AA&REV_0C(ビデオコントローラー)
- PCI\VEN_1180&DEV_0843&SUBSYS_20C917AA&REV_11(基本システムデバイス:Ricoh SD/MMC Host Controller)
- PCI\VEN_1180&DEV_0592&SUBSYS_20CA17AA&REV_11(基本システムデバイス:Ricoh Memory Stick Host Controller)
- PCI\VEN_1180&DEV_0852&SUBSYS_20CB17AA&REV_11(基本システムデバイス:Ricoh xD-Picture Card Controller)
- ACPI\VEN_IBM&DEV_0068(不明なデバイス:Power Management Device)
Fingerprint Sensor、ビデオコントローラー、Power Management Deviceはネットにつなぐと自動でドライバーがインストールされる。
SDカード関連の基本システムデバイスは、レノボで配布されている「7kss73ww.exe」を解凍し、デバイスドライバーでデバイス毎にドライバーの更新を行い、解凍したフォルダを選択してドライバーをインストールする。
続いてWindows7時代のドライバーをインストールする。
- チップセットドライバー「g1ic09wj.exe」
X60s同様セットアップ開始が遅いのでしばらく待つ。
- SATA AHCIコントローラードライバーは「標準SATA AHCIコントローラー」が使われているので、これをインテルのドライバーに変える。
Windows7で使った「Intel Rapid Storage Technology Driver_9.6.0.1014」のZIPファイルを解凍。
デバイスマネージャーで「標準SATA AHCIコントローラー」のドライバー更新。
「コンピューターを参照してドライバーソフトウエアを検索」を選択。
解凍したドライバーのフォルダーを選択してOK。
再起動を促されるので再起動。
- Conexantオーディオソフトウエア「7oa401wj.exe」
機能していないもの
この時点でWindows7で機能していたが使えなくなったものは以下の3つ
- トラックポイントのセンターボタンスクロールが効かない。
EdgeやWindows UIなどでセンターボタンのスクロールが効かない。ChromeやFirefoxなどはOK。
- 輝度調整・音量のオンスクリーンが表示されない。(輝度調整・音量ともにWindows10標準のものが表示される)
- バッテリーの閾値設定
■「トラックポイントのセンターボタンスクロールが効かない」の対策
ThinkPad R61のキーボードはALPS製でX60sと同じ対策は使えなかった。
レノボで配布されている他機種のALPS製ドライバーを強制的に当ててみたが使えなかった。
諦める。
■「輝度調整・音量のオンスクリーンが表示されない」の対策
Windows10標準のものが表示されるので、とくに何もしない。
■「バッテリーの閾値設定」の対策
Microsoftストアから「Lenovo Vategeアプリ」をインストールしてみたが、閾値設定項目が表示されない。
「LENOVO Power Managerドライバーがインストールされていないか、正しく機能していません」との表示あり。
LPMドライバーはインストールされており何が悪いのか不明。
Lenovo Vategeのバージョンは3.1.89