訂正:2012/10/10
いままで『ヤマトアシナガバチ』としていましたが、『キボシアシナガバチ』であることが分かりました。
最初に確認をしたときは、単純に、反り返った巣ではないことから、キボシアシナガバチの巣ではないと判断していました。
ところが、成体の胸部を見ると、ヤマトアシナガバチにはある縦二本の黄色の紋がありません。したがってキボシアシナガバチであることが分かります。
ご指摘をしていただいた方に感謝いたします。
2010年10月26日
ヤマトアシナガバチ キボシアシナガバチの巣を取って、巣の寸法や中の様子を調べた。
すべてNIKON COOLPIX5000にて撮影。
円錐形の巣の側面寸法。
上面寸法。
30mm以内に収まる小さな巣だ。
巣の下面。
繭の拡大。
黄緑色の繭の部分は思ったよりカサカサしていて、『ふがし』のような感触。
羽化した蜂の巣の残留物。
オオカマキリに食べられた巣には残っていないことから、幼虫からサナギへ変態する段階で、脱ぎ捨てた皮かもしれない。
巣から取り出した残留物。
オオカマキリに繭に穴を空けられて死んでしまったサナギ。
穴を空けられた時は、乳白色の頭が見えていたが、茶色く変色している。
サナギの寸法。14×6mm。
ミイラ化しているようで、カチカチに硬くなっている。
足の折り畳み方を見ると、人間のミイラのように見える。
サナギの右側面。
腹部は乾燥したことで縮んだのか、これから膨らむ予定だったのかは分からない。
サナギの背面。
胸背部から腹部のくびれにあるシワを見ると、やはりミイラっぽい。
サナギの腹部。
サナギの頭部。
触覚が一本なくなっている。
先に羽化した蜂に食べられたか。
サナギの左側面。
翅は中足と後足の間に格納されている。
以上、
ヤマトアシナガバチ キボシアシナガバチの観察は、今回で終わりです。
オオカマキリの襲来で、親蜂に放棄された巣が、どのような顛末を迎えるのか興味深く観察することができた。
来年は通常に営まれる巣の成り行きを見てみたい。
そうすれば共食いの理由が多少なりとも分かってくるだろう。
キボシアシナガバチ観察日記1:観察開始キボシアシナガバチ観察日記2:幼虫の繭作りキボシアシナガバチ観察日記3:オオカマキリの襲来キボシアシナガバチ観察日記4:生き残った幼虫の繭作りキボシアシナガバチ観察日記5:キボシアシナガバチの羽化キボシアシナガバチ観察日記6:共食いと巣立ちキボシアシナガバチ観察日記7:最後の羽化と巣立ちキボシアシナガバチ観察日記8:巣を調べる