ショートショートの神様・星新一が、友人たちに出した年賀状にこんな文面があります。
「きまぐれ博物誌」より
今年もまたごいっしょに九億四千万キロメートルの宇宙旅行をいたしましょう。これは地球が太陽のまわりを一周する距離です。速度は秒速二十九・七キロメートル。マッハ九十三。安全です。他の乗客たちがごたごたをおこさないよう祈りましょう。
この年賀状を受け取った途端、友人たちは笑顔になったに違いありません。
こんな気の利いたジョークの文面が書ければいいのですが、毎年「今年もよろしく」とか、「昨年はお世話になりました」など、ありきたりの文面ばかり。
年賀状は「やっぱりシンプルが一番」と自分に言い聞かせても、やっぱり何となく寂しい。
そこで「文面で相手を笑顔に出来ないのであれば、デザインに凝るしかない」と、毎年試行錯誤しながら年賀状を作っています。
あるとき思い立って、2005年にネットプリントで年賀状を試したことがありました。
以下の画像がその時の年賀状の画像です。
たいした年賀状ではありませんが、200万画素のデジカメで撮ったにも関わらず、非常にきれいな仕上がりで、さらに紙の厚さも郵便局の年賀ハガキと比べて厚みがあり、高級感を覚えました。
そして、自分の撮った写真がこんなにキレイな年賀状になった、と嬉しくなった記憶があります。
しかし、これだと年賀状のデザインを考える大変さは変わらず、ネットプリントのサイトに用意されているデザインもありきたりな感じのものが多く、結局自分でプリントするようになってしまいました。
以下は、2006年から2011年まで、自宅のプリンターで印刷した年賀状のデザインです。
自分で撮影した写真を使ったり、自分で絵を描いてみたり、ネットで素材を探したり、手抜きをしたり、凝ってみたり、こうして並べてみるとすぐ分かってしまいますね。
で、今年。
再びネットプリントが気になりだしました。
これまで、まったくネットプリントのサイトを覗いていなかったのですが、富士フイルムのネットプリントサービスのHPを見ると、あるわあるわ。
気に入るデザインが見つからないってことはなさそうなほど。
特に、写真印画紙仕上げの「特選絵柄タイプの年賀状」と、年賀状印刷仕上げのデザインは、見てるだけで楽しい。
クリエイタータイプは、カッコイイもの、渋いもの、落ち着いたものなどたくさんありすぎて、迷いそう。
有名書道家タイプは、言わずもがな。
相田みつをタイプは、味のある言葉があって、もらった人は嬉しくなるに違いない。
ということで、ちょっと検討してみたいと思います。
今年は友人たちの記憶に残る年賀状ができるかな。