OLYMPUS TG-615の最短ワーキングディスタンス実測値と、その時撮影された被写体の大きさを調べた。
このテストの目的は、ワーキングディスタンス実測値を調べることと、スーパーテレ端で撮影できる被写体の大きさを調べること。
スーパーテレ端とは、記録画像サイズを小さくすることによって、カメラ内でトリミングを行い、ズームしたのと同等の効果を得るもの。
しかしスーパーテレ端の倍率を上げるほど、1400万画素等倍画質に近づいていくため、画像の粗が見えやすくなる。
詳しくは
『
OLYMPUS TG-615を使いこなす:スーパーテレ端の焦点距離と倍率』
『
OLYMPUS TG-615を使いこなす:画像サイズとズーム編』
を参照。
TG-615 最短ワーキングディスタンスマニュアル値と実測値
モード | マニュアル値 | 実測値 |
---|
標準 | W:60cm、T:不明 | W:19.5cm、T:48.0cm |
マクロ | W:20cm、T:50cm | W:8.5cm、T:43.5cm |
スーパーマクロ | 3cm | 2.5cm |
ワーキングディスタンスとは、レンズ前面から被写体までの距離。
実測値ではスケールを当てて計測(多少の誤差はあると思います)。
マニュアルには『撮影範囲』とだけ記載してあるが、カタログには『撮影範囲(レンズ先端より)』の記載がある。
ワイド端での最短ワーキングディスタンス実測値は、マニュアル値よりも半分以上近づける結果となった。
何度やってもこの位の距離で撮影できる。
通常マクロの最短ワーキングディスタンスが20cmではあまり出番はないと思っていたが、8.5cmならズームを使えるぶん出番は増えそうだ。
各モードで撮影した被写体サイズ
※画像はISO800で撮影したため、画像サイズが小さくなると粗が見えると思います。
画質は気にせずに被写体のサイズだけを参考にしてください。
標準
ワイド端(28mm)、ワーキングディスタンス実測値:19.5cm
テレ端(140mm)、ワーキングディスタンス実測値:48cm
スーパーマクロ
37mm、ワーキングディスタンス実測値:2.5cm
マクロ
ワイド端(28mm)、ワーキングディスタンス実測値:8.5cm
テレ端(140mm)、ワーキングディスタンス実測値:43.5cm
5Mスーパーテレ端(233.8mm、8.35倍)、ワーキングディスタンス実測値:43.5cm
3Mスーパーテレ端(292.6mm、10.45倍)、ワーキングディスタンス実測値:43.5cm
2Mスーパーテレ端(375.2mm、13.4倍)、ワーキングディスタンス実測値:43.5cm
1Mスーパーテレ端(469.0mm、16.75倍)、ワーキングディスタンス実測値:43.5cm
VGAスーパーテレ端(569.0mm、20倍)、ワーキングディスタンス実測値:43.5cm
結論
全体的にマニュアル値よりも、近い距離で撮影できることもあって、特にズームの使える通常のマクロも積極的に使いたい。
カメラの影が写ってしまう場合には重宝しそうだ。
画像サイズ1Mのスーパーテレ端で、スーパーマクロとほぼ同等の被写体サイズとなるが、画質が気になるところ。
『
OLYMPUS TG-615を使いこなす:画像サイズとズーム編』
で結論づけているが、WEB上に800×600のサイズで公開した場合、3Mまで利用できそうだが、1Mは画質的に厳しいと思う。
WEB上に公開する画像サイズ、被写体の種類によっては使えるだろう。