昆虫写真家・海野和男氏の小諸日記によると、『デジタル一眼レフで撮る四季のネイチャーフォト』が重版となったそうです。
たしかにアマゾンでは、一時品切れになっていましたが、再び新品が買えるようになっています。
この本は、タイトルの通り、四季を通じた自然を撮影するためのテクニックなどを解説しているものです。
海野氏のテクニック本には、『
デジタルカメラによる海野和男の昆虫撮影テクニック』がありますが、これは昆虫撮影に焦点を絞り、昆虫撮影のためにカメラ選びから、昆虫撮影の基本テクニック、応用テクニックを解説したもの。
本書は、もっとフィールドを広げた自然を写すためのもので、デジタル一眼レフやレンズの選び方、カメラの設定などの基本的な内容に始まり、各種レンズの使いこなし方、春、夏、秋、冬それぞれの季節で見られる花、昆虫、鳥、紅葉、雪景色などの撮影方法などを解説しています。
デジタル一眼レフで撮る四季のネイチャーフォト|小諸日記
この本は2009年の発行だから,ちょっと古いと思われるかもしれないけれど、内容は今でも十分通用するものと自負している。海野和男の昆虫撮影テクニックとは写真はほとんどだぶっていないと思う。四季に分けられていて、夏はさすがに昆虫が多いが、他の季節は植物や風景などが多い。初めのグラビア的なページは新書としては上質な神を使っているので写真も綺麗だ。
私も『デジタル一眼レフで撮る四季のネイチャーフォト』を持っていますが、身近な自然を撮影することが多いので、『海野和男の昆虫撮影テクニック』よりも参考になる内容が多いです。
掲載されている写真は素晴らしく、さらに写真には使用カメラ、レンズ、絞り、シャッタースピード、ISOなどのカメラの設定が併記されているから、撮影の参考にもなります。
そして、メタリックな甲虫には自然光での撮影が望ましいこと、マクロ撮影時は被写体が動くとピントが外れ易いので、フォーカスは固定し、体を前後させてピントを合わせるなどの具体的な技術まで、うまく撮影するコツが丁寧に解説されており、これを読んでしまうと、すぐに撮影に出かけたくなってしまうほど。
撮りたいという気持ちも写真上達の一つだと思います。本書には、そんな気持ちを湧かせてくる一冊だと思います。
そういう訳で、『海野和男の昆虫撮影テクニック』と併せて、おすすめの写真本です。
【収録内容】
- 序章:日本のすばらしき四季
- 四季の自然と昆虫の写真集
- 第一章:デジタル一眼レフを使おう
- 撮像素子のサイズがフルサイズ、APS-C、フォーサーズに分かれるデジタル一眼レフのそれぞれの特徴やメリット、設定など
- 第二章:レンズを使いこなす
- 望遠、広角、標準ズームレンズやマクロレンズ、魚眼レンズの特徴と撮影時のワンポイントなど
- 第三章:春のネイチャーフォト
- 花を中心とした春の自然撮影のコツ、花に集まる昆虫撮影のヒント
- 第四章:夏のネイチャーフォト
- 川の流れの撮影術や、蛍や蝉など夏に活気づく昆虫たちの撮影方法
- 第五章:秋のネイチャーフォト
- 月や太陽を入れた風景写真、紅葉、赤トンボの撮影のコツなど
- 第六章:冬のネイチャーフォト
- 雪景色、川の氷の撮影術、霧氷、野鳥の撮影、お気に入りの風景の継続撮影の勧めなど