以前
Microsoft Surface Laptop 2の実機レビューで、比較マシンとして普段使っているThinkPad T520のCPU温度測定で20分程度のAviutlでのエンコードを行ったところ、Core1が最高97度に達していることが分かった。
またCoreTempを起動して普段のCPU温度を見てみると、全体的に70度台と高めだった。
ThinkPad T520は3年前の入手時にAINEXの白い格安CPUグリスを塗って以来そのままで、CPUファンも掃除はしていない。
というわけでThinkPad T520のCPUファンの清掃をしつつ、熱伝導率の高いグリスを購入して温度推移を確認してみることにした。
CPUグリス購入
購入したのは熱伝導率8.5W/m.Kの「ARCTIC MX-4」
楽天市場で一番安かった五百蔵商店というショップ。
ARCTIC MX-4 cpuグリス 熱伝導グリス シリコングリス(4g)並行輸入品|楽天市場 五百蔵商店
CPUファン清掃
ファンには細かいほこりが付いていたものの、排気がつまるほどではなかった。
グリス交換前でも熱い排気が出ていたので、このホコリがCPU温度を上げていた割合は低いと思う。
CPUグリス新旧
3年前に使ったAINEXの格安CPUグリスとARCTIC MX-4
AINEXの格安CPUグリスは熱伝導率0.62W/m.Kとかなり低い。
MX-4は熱伝導率8.5W/m.Kということで期待は高い。
なおAINEXの格安CPUグリスは3年経っても固くなっていなかった。
MX-4がどれだけ硬くならずに持つのか気になるところ。
CPUへの塗布はプラ板でまんべんなく延ばした。
同時にNVIDIA NVS4200MのGPUにも同様に塗布。
Aviutlエンコード
CPUは省電力マネージャーで「バランス」に設定。
【素材】
MOV 1280x720 8Bit AVC/H.264 Baseline@3.1 1:1 Progressive 29.97fps 7319f 8396.89kb/s
長さ:4分4秒 / サイズ:244MB
【エンコード内容】
素材を1280×720→1920×1080に変換
x264でプロファイルを「Youtube」に設定
そのほかは変更なし
【計測時の室温】
22°C
【エンコード時間】
CPUグリス交換前:23分12秒
CPUグリス交換後:22分25秒
CPU温度とクロックスピードの推移
Aviutlエンコード時のCPU温度とクロックスピードの推移をグラフ化。
CPU温度の計測はCore Tempのログ機能を使った。
掲載しているグラフは、2コアのうち温度が高くなるCore1の温度と、平均クロックスピードを掲載している。
CPU温度変化
CPUグリス交換前:最大97度
CPUグリス交換後:最大77度
最大温度だけでなく全体的に約20度下がっている。
これだったらシステムパフォーマンスを省電力マネージャーで「最高速」にしても温度の心配はいらないかも。
クロックスピード変化
【CPUグリス交換前】
最大2.49GHzでるものの、CPU温度が97度になったあたりからクロックスピードがちょくちょく下がる。
一番下がったのは2.19GHz。
【CPUグリス交換後】
最後まで2.49GHzだった。
3年前格安CPUグリス vs MX-4 総評
MX-4塗布後のCPU温度は20度下がった。
しかもそのおかげでクロックスピードは最後まで落ちずに終わった。
まさかこんなに変わるとは思わなかったが、格安CPUグリスの性能が悪すぎたのかもしれない。
あとはどれくらい長期の使用に耐えるかどうか。
T520はベースクロック2.5GHz、ターボ3.2GHz。
システムパフォーマンスを省電力マネージャーで「最高速」にしたらどの程度変わるのか気になるところ。
今回は測定し忘れた。
これでしばらく安心してThinkPad T520を使える。