訂正:2012/10/10
いままで『ヤマトアシナガバチ』としていましたが、『キボシアシナガバチ』であることが分かりました。
最初に確認をしたときは、単純に、反り返った巣ではないことから、キボシアシナガバチの巣ではないと判断していました。
ところが、成体の胸部を見ると、ヤマトアシナガバチにはある縦二本の黄色の紋がありません。したがってキボシアシナガバチであることが分かります。
ご指摘をしていただいた方に感謝いたします。
2010年10月9日
先日羽化した ヤマトアシナガバチ キボシアシナガバチが、繭をかじり始め、サナギを共食いし始めた。
すべてNIKON COOLPIX5000にて撮影。
始めは繭に頭を突っ込んでサナギを食べていたが、最後にはサナギが巣から引きずり出された。
このサナギは、
最後の繭を作った幼虫で、残念ながら、繭作りから羽化までの日数を知ることができなくなってしまった。
今、羽化している蜂は10月5日に羽化したが、9月21日時点ですでに繭となっており、その前から繭ができていた気がする。
ということは繭を作ってから羽化までに、二週間以上かかることになる。
巣の状況を下から見る。
共食いされた
ヤマトアシナガバチ キボシアシナガバチのサナギの残骸。
蜂の腹部の半分まで食べられているのが分かる。
幼虫のように見えるが、腹部の段が出来上がっており、足も見える。
9月30日に繭を作った幼虫だが、一週間も経つと変態を始めていたようだ。
黒いものは、幼虫だった頃の皮だろう。(後日、巣を切って、羽化した蜂の巣に同じものがあるのを見つけている)
2010年10月10日
オオカマキリに襲われて変形していた繭に穴を空け始める。
この繭は
9月22日に繭を作ったサナギのもの。
穴のあいた繭。
2010年10月12日
巣の現状を下から図説。
先日、穴をあけた繭の中はすでに空っぽに。
2010年10月14日
オオカマキリに襲われて、穴の空いた繭から見える、サナギの頭。
穴があけられた当初は乳白色をしていたサナギも、死んでしまって黒ずんできている。
ここも成虫にかじられて穴が大きくなっているが、サナギは硬化してしまっているためか、かじられた跡はない。
2010年10月14日
10月5日に羽化した
ヤマトアシナガバチ キボシアシナガバチは巣立っていった。
羽化してから、時々、巣を離れては、戻ってくるということを繰り返していたが、この日以降、戻ってくることはなかった。
今回の共食いに関し、二つのことが考えられる。
- 親蜂がいない状況で、 ヤマトアシナガバチ キボシアシナガバチは羽化した結果、飛べる状態にないため、エネルギー補給の行動
- もともと先に羽化した蜂が恒常的に行う行動
どちらなのか判断はできないが、いずれにしろ、自然の厳しさを目の当たりにした出来事であった。
キボシアシナガバチ観察日記1:観察開始キボシアシナガバチ観察日記2:幼虫の繭作りキボシアシナガバチ観察日記3:オオカマキリの襲来キボシアシナガバチ観察日記4:生き残った幼虫の繭作りキボシアシナガバチ観察日記5:キボシアシナガバチの羽化キボシアシナガバチ観察日記6:共食いと巣立ち
キボシアシナガバチ観察日記7:最後の羽化と巣立ちキボシアシナガバチ観察日記8:巣を調べる