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★★★★★岩合光昭著『ニッポンの猫』
岩合さんのキャットセラピーに癒されまくりだった。
ニッポンの猫 内容紹介(裏表紙より)
地球上どこへ行っても、気にするのはそこに猫がいるかいないか、この可愛さをどうしたらうまく写真に撮れるんだろう――猫は世界のイワゴーの原点です。
ヒトと深く関わりながら生きてきたニッポンの猫を求めて、北海道から沖縄まで日本中を歩きました。
谷中の墓地猫、東大寺の二月堂猫、ニッポンの猫は古い町によく似合います。
その〈かわいい〉を、たっぷりとお楽しみください。
以前、岩合さんの猫写真集『
きょうも、いいネコに出会えた』を読んだ時、猫たちの生き生きとした表情、自由な姿に癒されまくった。
そのなかでも「裸のマハ猫」は、色っぽいポーズで読者を誘惑しつつ、その可愛らしは満点で目に焼き付いた。
今回も、お気に入りの猫が見つかって欲しいなぁ、という期待でページをめくると、さっそく出会った。
「シーサー猫」
屋根の上で、魔を威嚇するかのように、大きく口を開けて鎮座するシーサー。
それに向かい合うように座る子猫は、こちらを振り返り、寄り目でアカンベー。
迫力満点のシーサーの顔と、おどけたような子猫の顔が対照的で、そのひょうきんな表情に、思いっきり癒されてしまった。
そのほか、仰向けでグイッと伸びた身体と、大福のような顔の「ゴンちゃん」も癒し系。
好きな時に好きな所で寝てしまうそうで、岩合さんは、猫としてのプロぶりに太鼓判を押していた。
その他の猫たちにも癒されたが、野良猫の置かれているさまざまな問題にも触れていて、ただ癒されているだけではダメなんだと思った。
しかし、ベストな解決方法が思い浮かばず、考えれば考えるほど歯がゆくなってしまうのが、正直なところ。
ところで、巻末に収録されている小林まこと氏の【What's Michael? 9巻 vol.13 セッション?】がよかった。
天才動物写真家の岩合光 明(いわごうみつ あきら)は、路地でネコを発見。
素早く露出計を取り出し、ネコの目の前で露出を測定して、撮影を始めると……。
もちろん岩合氏のパロディー作品だが、
「本当にこんな感じで撮してそうだ」
と思えてくる猫の撮影風景が面白かった。
後日、NHKのBSで、岩合氏が外国の猫を撮影する番組「岩合光昭の世界ネコ歩き」が3日連続放送された。
猫を撮影したのは、トルコのイスタンブール、ギリシャのエーゲ海の島々、イタリアのナポリ湾の町・ソレントとカプリ島。
その様子を見ていると、このマンガにかなり近くて笑ってしまった。
撮影地
那覇・竹富島・座間味島(沖縄県)、枚方(大阪府)、琵琶湖・沖島(滋賀県)、尾道・因島(広島県)、天売島(北海道)、奈良(奈良県)、喜多方・奥会津(福島県)、函館(北海道)、河辺・平鹿・田沢湖(秋田県)、谷中・根津(東京都)、長崎・五島列島(長崎県)、横浜(神奈川県)